人間の目の優秀さ
人間の目は、デジカメやモニターなどの機械に比べると、遥かに優秀です。優秀な故に、現時点では、機械は人間の目と同じように動作できません。(AIが発達したら、もしかすると変わるかもしれませんが・・・)
自覚することは少ないですが、人間の目は、どんな光源のもとでも、白いものを白だと認識することができます。しかし、機械は本当に今モニターに映った色しか出しません。
ですが、人間の目は白だと認識している。
ということは、機械には「これが白だよ」という基準(絶対的なもの)を与えないと認識できない。
そして、人間は、モニター一つで画像を見ていると、それが正しい色だと感じてしまいます。
機械基準の白と、別の実際撮影するときの白を比べないと、赤みのある白なのか、青みのある白なのか、が分かりません(相対的)。白だと感じていても、機械の思う白がこれだよ、というのが見えないから、機械の動作が分からないのです。
なので、客観性を考えた場合、いろいろ面倒な作業が発生します。
専門用語では、カラーマネジメントと言います。
写真が思った色と違う・・
カラーマネジメントは、光学的な知識、印刷顔料の知識も加わってきて非常に難解です。
でも、それは何のためにやっているかを考えて行うのが、第一段階。
そしてそのメリットは何かというと、一つの基準に対してどう違うかが分かるので、写真を扱うそれぞれの作業環境が統一されやすいということです。
このメリットを感じる状況は下記のとおり。
・広告物作成
・印刷物作成
・デジタルデータを複数業者でやりとりする。
等。
フィルム時代のようにはいかない
フィルム写真の時代は、顔料や現像、印刷紙という統一された基準がありましたが、デジタルになると、使うモニターもどんな光の下でみているかも、まちまちです。
また、反射光(印刷物)か透過光(モニターの光)か、でも色味は変わります。
つまり、モニターはフィルム時代で言う、現像機器に当たるのですね。
玄光社から呈示されているキャリブレーションポリシーは、下記の通りです。
商業印刷用画像を作成する方→ 白色点:5000K(D50) 輝度:80cd ガンマ:2.2
その他の方→ 白色点:6500K(D65) 輝度:100cd推奨(120cd可) ガンマ:2.2
それらをより知識を深めたい場合は、下記のサイトがオススメです。
印刷について最初から順序立てて学びたい(エプソン)
カメラについて学びたい(カメラの学校)
写真に関する知識をチェックしたい(フォトマスター検定)
より知識を深めたい(玄光社サイト)
海外の写真学習サイト
モニタを見る環境光も大事
色を正しく見るということを目的とする場合、部屋の照明についても黄色みがかった照明の元では、白をきちんと白として判断するのが難しくなります。
太陽光と同じ色温度(5000〜5500K)でモニタを見るのが理想的です。
その光の下で見るから、モニターやキャリブレーションの測定器が正しく機能します。
下記のような照明がモニター買うよりは安価で手に入ります。