トルコ音楽の魅力 サズの響き

サズはトルコを含むバルカン半島周辺を中心に演奏され、イランのセタールに起源を持つ、とても歴史の古い民族楽器です。

音色は、どこか草原をわたる風、または笹の葉がそよぐような風を思い出します。

そして、風はどこからともなく来て去っていく吟遊詩人のよう。

シルクロードをとおり、時を超えて、サズは、やがては沖縄の三線や三味線にも派生しています。

民謡から現代音楽まで演奏ができ、その場の雰囲気を感じ取って即興で奏でられることも多いです。

 

篠山初 トルコ音楽ライブ

 

フライヤー写真およびデザインは、たたき台を私が作り、篠山在住の友人と意見を出し合いながら作成したもの。

友人も1年ほど前に篠山に越してきたばかり。

久しぶりに私たちがセファを囲んで話をしたのがきっかけで、このイベントが立ち上がりました。

場所は、有機栽培の焙煎豆を使ったコーヒー店、Magnum Cofee

建物は、かつて芝居小屋として使われていたのだそう。舞台があって大きな空間が広がっていました。

 

でも、トルコ音楽って、聞いたことない人の方が多いよね・・・みんな興味あるのかな?

初めての場所、初めての音楽ジャンル。

誰もが内心、どうしようかな、どうなるかな、と一抹の不安を抱えていました。

 

そこへふらっと現れた地元在住のミュージシャン、KENさんこと、高橋建一郎さん。

セファはアンテナが反応したようで、早速出演交渉。KENさんも、「飛び入り参加はいつものことですよ」と快諾。

で、楽器を持って来たのは、ロシアのRuv Drum という楽器。スチールパンみたいな音がする。

ミュージシャンは、さっそく打ち合わせに突入。お店は、淡々と通常営業。

座って談笑する地元の人たち・・

ゆるい・・・・

地元のネットワークで、当日口コミもプラスされ、興味を持った人や友人夫婦の友達が子供づれで現れたり、だんだん賑やかに。みんなコーヒーを注文し終わるタイミングを見計い、ライブスタート。

最後はみんなで輪になって、結婚式の時のトルコの踊りを習って踊りました。

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いざ、始まってみると、予想以上にいろいろな人に来ていただき、自動車でないと不便な場所に、こんなに多様な音楽好きさんが集まってくるんだ!と、こちらもびっくり。篠山の写真クラブの方、篠山のアンティークショップの方もいました。

私がドライバー役終えて店に戻ると、また演奏が始まってて、何事かと思って一緒に聞いてたら、その常連のおじいさんが、終演後ダメ元で聞きにきてくれたのだそう。

聴けて良かった〜とすごく喜んでたのが、嬉しかったなぁ〜
そんなに楽しみにしてくれてたなんて!

 

終了後は、KENさんの提案で、鍋を囲んでアフターパーティが決定。

大人子供あわせて総勢15人ほど古民家に集合!!さらに飛び入りミュージシャンも。

食べ終わると、それぞれ楽器を持ち寄り、音楽セッション開始。

音をひたすら追求する濃い時間とおいしい鍋に、大盛り上がりでした。

 

セファも、2日が1週間に思えるほど濃い時間だった!と篠山をとても気に入ってくれたようです。

誘った甲斐がありました。次はもっとみんなとゆっくり過ごすプランがいいね!
来てくれてありがとう!
現地でフライヤー印刷や配布、会場の手配などいろいろ動いてくれた友人夫妻、場所を提供してくれたMugnum Cofeeさん、大変お世話になりました!
Birlikte harika zaman geçirdik. Teşekkürler!!

 

サズ奏者 Sefa Simsek (セファ・シムシェイク)の紹介

Sefa Simsek

2004年来日。

私とは出会って十数年、細く長く交流があるトルコ出身のミュージシャンです。

とても気さくで、その場にいる人同士が自然と友達になっていくような空気感を、さりげなく作れる人。

4歳の頃からサズを弾き始め、熟練の指さばきで超人的な速さの曲からゆっくり聞かせる曲まで、また、オスマントルコの時代から現代、そしてアゼルバイジャンやトルコ周辺の地域も含め様々な民謡、音楽を弾きます。

セファにとって、サズはとても大切なもの。とても繊細な楽器です。


<Profile>

5歳からサズを学び、12歳で数多くの優秀なサズ奏者を輩出しているArif Sag音楽学校でEmre Saltik氏から本格的にサズを学ぶ。コンサートでトルコ各地を回る機会に恵まれ、各地域の独特な音楽を学ぶ。イスタンブールではサズ講師としても活動。日本ではトルコ音楽、中東音楽などを演奏し、新聞やラジオなどメディアにも取り上げられる。また、ジャンルを問わず様々なミュージシャン、ダンサーとのパフォーマンスも好評を得ている。


また彼はイスラム神秘主義の一宗派であるアレヴィー派(alevi(=「アリ Ali に従う者」)でもあり、アレヴィー派は、宗教儀礼ジェム(cem) においてイスラム教の儀礼では忌避されているはずの音楽、特に民俗楽器サズや、宗教的内容を含んだ民謡を用います。しかし聖域的な色彩は薄く、場所がない場合は、村の中の家の 中でも広いところ、広い部屋をジェムエヴィとして使うようです。

そのような宗教儀礼をはじめとする慣習の違いが要因の一つとなり、トルコにおける多数派であるスンニ派などからは異端視され、社会的マイノリティとして扱われてきた歴史があるそうです。この派は、断食もせず、お酒ものみ、モスクで礼拝に行かない、女性に教育を与えることを重視する、という点でも、他のイスラム教徒と異なります。

こちらは、儀礼ではなく、パーティの様子です。

中央アジアのトゥルクメンに端を発すると言われ、その 信仰形態にはイスラム教シーア派をはじめとして、スーフィズム、シャーマニズムの影響があると され、その信仰において重要な要素である宗教儀礼ジェムやその中で行われる旋回セマー、アレヴ ィー音楽を含む独特の宗教文化や習慣を持っています。そして、アレヴィーに特徴的な思想の一つに、輪廻を信じるというのがあるそうです。

現在、アレヴィー音楽はトルコで、アレヴィーのコミュニティ外でも見聞きでき、大衆文化の一つとして受け入れられています。

何となく、個人的には、サズを弾くこと自体が、セファにとっての信仰のようなものなんじゃないかな、と感じています。

だから、弾く前になると、何だか声をかけづらい感覚を受けるし、歌っている時の表情は、普段の顔と全く違う印象になります。そして、心を込めて弾いていることが、その場にいた人は、きっと感じられるはず。

正式な紹介は公式サイトをどうぞ!

 

私は、シャーマニズムの影響もあると知って、このサイトの最初に語ったラコタ族の話(話1「行動し、体験する」 話2「エッジを超える力」)とも、なんだか繋がっている気がしています。集合意識みたいなものでしょうかね・・・。


参考リンク:

オオサカ人 osaka-jin トルコの伝統弦楽器奏者・セファさん(朝日新聞)

宗教的マイノリティのディアスポラによる社会的環境の変化と音楽文化への影響に関する 研究―イスラム教神秘主義アレヴィー派のオーストリアにおける事例

トルコにおけるアレヴィーとアイデンティティとしての音楽 : ハジュベクタシュ村の記念祭を通して

All photos by HABECHI

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