レンズで光を集めた状態の太陽光がいかに危険か、ご存知でしょうか?

直接、裸眼で見るのはもちろん、カメラ(デジタルでもフィルムでも)もダメージを受けてしまいます。

アメリカのアイオワ州にあるカメラ店、Every Photo store が実験動画をアップしています。

(決して実践しないで下さい)

 

太陽を直視しない!NDフィルタを付けててもダメ

子どもの頃、理科で下記の動画のような実験をしたことがありますが、これと同じことが起こるわけです。

コンパクトデジタルカメラの多くは液晶モニタのみを搭載しているモデルが大半を占めているため問題が少ないですが、光学式ファインダが基本となっているデジタル一眼レフカメラ、フィルムカメラは注意が必要です。

ライブビューと呼ばれるリアルタイムで表示できる機能を備えている製品を使いましょう。

直接見なければ、眼に損害は起こりませんので。

フィルター大手の、ケンコー・トキナのサイトにも注意が記載されています。

「シャープに写すためにピント調節はマニュアルフォーカスで行いましょう。

光学ファインダーの場合、目視すると目に有害なので短時間でピント合わせをします。

ライブビューでのピント合わせがベターです。

 

ヒトの網膜が損傷すると、「日光網膜症」となります。

日食のたびに世界中で症例が報告されているそうです。

太陽を直視した時間が累計で1秒以上続くだけでも、『日食網膜症』は起こると言われています。

(2009年の日食観察時に眼の障害を発症したケースの中にも、日食観察用グラスを持っていても、カメラ操作時に何度か太陽を直視し発症したケースの報告があります。)

 

重症の場合、恒久的な視力低下や失明のおそれもあります。

また、下敷き・CDやDVD・現像済みのフィルム・すすをつけたガラス・サングラス・ゴーグル等を使った観察も、太陽の光や熱が十分に遮断されないため危険です

(また、観察専用グラスは、レンズで光を集めた状態の光には対応していません)。

特にリスクが高いのは、

晴れた日の観察、眼球の透過性の高い乳幼児や小児、白内障で眼内レンズを挿入している人など。

また、観察の途中で休憩を入れても、観察時間の合計が長くなるほどリスクは高まります


(日食観察を目的としたさまざまなグラスが市販されていますが、不適切な製品を用いると、目を傷める危険があります。時には重症化することや後遺症が残ることもあります。
 日食観察グラスを使う際は、下記を参考に、品質や性能を確認した上で、正しく使用してください。)


(詳細は、日本眼科学会サイト参照)

NDフィルタの多くは風景をきれいに写すためのものです。

人間の目に有害な赤外線などを減らす目的では作られていません。

つまり、暗く見えても悪影響のある光線を通している可能性がありあり、メーカーのサイトにも目で直接見ないように注意を促しています。

この件については最近周知されてきましたが、過去にはあやふやな解説や記事が多かったり、あるいはNDフィルタを取り付けてそのままカメラで覗いて撮影できるような記述の記事があるので注意しましょう。

デジタルカメラや携帯のカメラは、

 常に明るさを測って適正な露出になるように設定されており、太陽の明るさは想定外になる。

 ですから、太陽にカメラを直接向けると、露出を計測する内部センサーが破損する危険があるそうです。

 破損防止のためには専用フィルターを使う必要がありますが、価格は1万円程度。

こんな太陽観察グラスは危険

明らかに危険な日食観察グラスの見分け方
2012年金環日食日本委員会ホームページから抜粋)

主なチェックポイント(こんな日食観察グラスは危険です)

  • 室内の蛍光灯を見て、一見して明るく、形がはっきりと見える製品
    可視光線を十分に減光している製品の多くは、かすかに蛍光灯を確認できる程度の見え方です。
  • 可視光線や赤外線の透過率が高い製品
    安全性の検討材料となる数値として、可視光線で0.003%以下、赤外線で3%以下という目安があります。(あくまで目安)
  • LEDライトなどの強い光にかざした時に、ひび割れや穴が確認できるもの
  • 消費者庁のサイトもチェックする

太陽の写るサイズ

太陽が画面に写るサイズは、

レンズの焦点距離÷100=撮像素子(フィルム上)に太陽が写るサイズ

 

なので、意外と小さいです。

例えば、一般的なAPS-Cフォーマットデジタル一眼の撮像素子の高さは16mmです。

400mmを使った場合太陽は4mm、画面の高さ方向の4分の1にしかなりません。

これより焦点距離の短いレンズで撮影すると、太陽の迫力が全くない、ということになってしまいます。

できるだけ超望遠レンズ、または望遠レンズに「テレプラス(カメラと望遠レンズの間に入れて、撮影サイズを1.4倍や2倍にするテレコンバージョンレンズ)」を使うと、大きく写すことができます。