インターネットでのコンテンツ配信が普及する中で、著作権などの法的な問題に直面することが増えています。新型コロナウイルスの影響で、ライブ配信や動画コンテンツの需要が急増し、それに伴い注意すべきポイントも増えました。
この記事では、インターネット上のコンテンツ配信における法的注意点について分かりやすく解説します。
著作権の基本
著作権は、創作者の権利を保護するための法律です。
小説、音楽、美術、アニメなどの作品は、すべて著作物と呼ばれ、その著作物を作った人には著作権が与えられます。
著作権は、著作者がその作品をどのように利用するかを決定する権利を持つことを意味します。
インターネットでの著作権侵害
インターネット上にコンテンツを公開することは、出版と同じです。
そのため、他人の著作物を無断で使用することは著作権侵害にあたります。
例えば、ライブ配信でBGMを流す際には、その音楽の使用許可が必要です。
また、個人の楽しみのために制作した動画でも、インターネット上で公開する場合は注意が必要です。
インターネット上のホームページには、世界中のどこからでもアクセスすることができます。
見知らぬ人も含めて大勢の人がホームページに接してきます。
多数の人に読んでもらうことを目的に情報を発信しているわけですから、私的使用とは言えません。
電子メールでも、大勢の人を対象に送信する場合は私信とは言えません。
ホームページに他人の著作物を転載することは、著作権法では「公衆送信権」や「送信可能化権」に触れることになります。
インターネット時代に対応するための著作権法改正が1997(平成9)年6月に成立し、98年1月1日から施行。
インターネットなどを通じて行われるインタラクティブ送信を「自動公衆送信」と名付け、インターネットに接続しているサーバーに情報を記録・入力したり、情報を入力したサーバーをネットワークに接続したりする行為を「送信可能化」と呼ぶことにしました。
そして、著作者やレコード製作者・実演家に「送信可能化権」という新しい権利を与えたのが特徴です。
配信プラットフォームの規約
各配信プラットフォームには、独自の利用規約があります。
例えば、YouTubeは動画の販売や特定の商用利用を禁止しています。
FacebookやInstagramも同様に、ストーリーズでの商用コンテンツや長尺の音楽使用に制限を設けています。
プラットフォームの規約を守ることは重要です。
また、新聞・通信社が発信する情報をご利用の際は、必ず発信元にご連絡ください
Youtube(規約)
YouTube は利用規約で YouTube の許諾なしで YouTube 動画等へのアクセスを販売することを禁止しています。
Facebook(規約)
ストーリーズに、ロゴ、ウォーターマーク、コールトゥアクション、その他の宣伝用コンテンツを表示してはなりません。
音楽配信に関するガイドラインも、2020年5月20日に発表されました。
- Instagram / Facebook ストーリーの中では、音楽を配信していけないという制限はありません。(例:アーティストのライブ放送、バンドの演奏等)
- ビデオ配信する際に、フルレングスのトラック数が多いほど、制限される可能性が高くなります。こういった事情から、短い音楽を使用する事をお勧めいたします。
- ビデオ配信する際には、視覚的な要素が必要となります。録音されただけの音楽を放送する目的では使用しないでください。
Instagram(規約)
Instagram は2012年にFacebook に買収されていますので、同じように考えていただければと。
音楽配信についてはJASRACのサイトも参考にされてください。
「動画投稿(共有)サイトにおけるJASRAC管理楽曲を含む動画の配信利用については、サイトを運営している事業者側が許諾手続きを行っていますので、JASRACと許諾契約を締結しているサイトであれば、動画の投稿者が個別に許諾を得なくても、JASRAC管理楽曲を含む動画をアップロードすることができます。」
AIと著作権について
AIを使って生成されたコンテンツも著作権の対象となります。
AIが学習するデータの著作権や、生成されたコンテンツの使用に関する法的・倫理的問題も無視できません。最新の情報を確認し、適切な対応を心がけましょう。
AIに学習させるデータの問題
データ自体に含まれる誤り、不適切なデータ、偏見は、増幅してしまう恐れがある。
法的・倫理的問題
生成AIで作成されたコンテンツを安易に利用することで、現行の著作権を知らずに侵害してしまうリスク。
令和5年度著作権セミナー「AIと著作権」の講演映像(文化庁)
生成AIのビジネス利用について、文化庁がセミナーを公開しています。
基本的な考え方を知ることができます。
動画と講義資料はこちら
著作権や配信プラットフォームの規約について詳しく知りたい方は、文化庁や著作権情報センターのウェブサイトを参考にしてください。
法的な疑問がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。
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兵庫県出身。関西の契約スタジオをメインに撮影を始め、現在撮影歴17年目です。
これまでに150組以上の新郎新婦の撮影、15冊以上のダンス雑誌への掲載、20公演以上のダンス・オーケストラの撮影経験を通じて、表情や動きの瞬間を捉えることに長けています。最近では、竹本祥乃監督の初長編映画「にしきたショパン」のロケ写真を担当しました。
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