この写真は、モナリザ並みに印象的だ!

世に写真を撮る人は星の数ほどいますが、私は常に、傑出した人を見つけては、取り憑かれたように、彼らの仕事に見入ってしまいます。
写真をとおして出来ることへの可能性を見つけて興奮している。その瞬間、私は目をキラキラさせて、生き生きとした心持ちで、その世界に入っていきたくなります。

アルバート・ワトソン

アルバート・ワトソンという名前を知らなくても、下の写真を知らない人は、いないのではないでしょうか。

このポートレートがもつ力は衰えることがありません。1つの時代と、人とテクノロジーとの関係における大きな変化を象徴するアイコニックな写真です。この写真は Steve Jobs の伝記の表紙となり、彼の死後1カ月間は Apple のウェブサイトを飾りました。起業家であり、実業家であり、革新者である彼を私たちがイメージする時、思い浮かぶのはこの写真です。

Profoto site より引用)
この目は、周りに影響されず、自分を信頼している目だ・・・
アイコニックな写真を撮るということは、その人の信念まで見抜いて引き出す必要があるんだなぁ。。
そして、時間の大切さもよくわかっていて。
うわ、鳥肌ものだ・・・。
どこまで人を理解できるか。私には改めて大切なことを再認識できた情報だと思います。

アルバート・ワトソンについて

アルバート・ワトソンは過去40年間、自身のアートを創作し続けている。一方で彼は、世界で最も成功したファッションと広告写真家の1人と評価されている。長年にわたって氏の写真は各国Vogueの表紙を飾り、Rolling Stone、Time、Vibeなどの数えきれない出版物においてロックスター、ラッパー、俳優、セレブらの象徴的なポートレートがフィーチャーされた。
アルバートは多くの時間をパーソナルプロジェクトに注ぎ、3冊の本を出版している。「Cyclops」(1994年)、「Maroc」(1998年)、そして2007年にPhaidon社より出版された回顧本「Albert Watson」がある。2010年の秋には、Abrams/PQ Blackwellより2冊の新刊が出版された。1冊は「Strip Search」というラスベガスについての本、もう1冊はファッション写真を集めた「UFO: Unified Fashion Objectives」。そのほかにもアルバートの写真のカタログは、美術館やギャラリーの展示と共に出版されている。氏の作品は、永久収蔵品としてナショナル・ポートレート・ギャラリーやメトロポリタン美術館に納められている。
アルバートは、特徴的なルールとコンセプトに従ってビジュアルを展開する。輝き、切迫感、そして偉大ささえも感じさせる氏の写真は、世界の今日の画像の中でもひときわ輝きを放っている。特にフェティッシュな被写体やポートレートを撮る際の氏のライティングは、写真の中に熟慮された雰囲気を作り出している。
アルバート・ワトソンは、見るものの知覚を大いに豊かにさせるアーティストだ。氏の作品の幅広さは、それがラスベガスの女帝ポートレートであろうとツタンカーメン王の靴下の接写であろうと、その実力と高度な技術によってアルバート・ワトソンの写真だと特定できる。この完璧へのひたむきな献身さが、アルバートを世界でもっとも求められる写真家の1人にしている。

アルバートさんは、片目が見えないそうですが、写真を専攻されたそうです。

アルバートさんが影響を受けた写真家は、野島康三、荒木経惟、細江英公、杉本博司、ブラッサイ、アンドレ・ケルテス、アレクサンドル・ロトチェンコ、ウィリアム・エグルストン、エドワード・ウェストン。

カメラ任せで、半自動的に撮った写真ではなく、自分の思いを写真に込めたい人へ。

写真は、言葉と同じく、インプットしてそのイメージを自分の体を通してアウトプットする。

その繰り返しで、どんどん本質に近づき、人間の感情の機微に迫れるのではないか。

そのためには、良い写真をどんどん、脳にインプットしよう。

そんな思いで、フォトグラファーを紹介するシリーズ。