ふと、ネットで、こんなニュースが目に留まりました。
チャンネル銀河では、「世界の歴史ドラマ」第二弾として、8月より、オスマン帝国を最盛期に導いた第10代皇帝スレイマンとそのハレムを描いたトルコドラマ「オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム~」を日本初放送いたします。
ザックリ言って、オスマン帝国とは?
14~20世紀初頭まで存在したイスラム教スンナ派の大帝国。
小アジアからバルカン半島、地中海にも進出、君主であるスルタンが教主カリフの地位を兼ねる体制をとり、イスラーム教世界の盟主として16世紀に全盛期を迎え、ヨーロッパ=キリスト教世界に大きな脅威を与えた。
17世紀末からヨーロッパ諸国の侵攻、アラブ諸民族の自立などによって領土を縮小させ、次第に衰退していった。
⒚世紀、近代化をめざす改革に失敗、第一次世界大戦でドイツと結んだが敗れ、1922年に滅亡した。
ハレム
アラビア語ハリームḥarīmがトルコ語に入ったもので,出入禁断の場所の意。
とくにイスラム世界において家屋内の婦人専用の部分を意味します。
ドラマの舞台であるトプカプ宮殿。
メフメット2世がトプカプ宮殿を建てた当時、ここにハレムはありませんでした。
オスマン帝国の最盛期を築いたスレイマン大帝(在位1520~)が初めて寵妃ロクセラーナを宮殿に入れたといわれていますが、当時はこんな豪勢な建物ではなく、ハレムはムラト3世(在位1574~)の時代に完成し、その後増改築を行っています。
男子禁制という点などハレムには江戸幕府の大奥と同じようなイメージがあるかもしれませんが、「生き抜く」ということの壮絶さにおいては日本の比ではありません。
側室になったから、王子を生んだからそれで安泰というわけではなく、たとえスルタンの寵愛を受けて王子を生んだとしても、自分の息子がスルタンにならない限りは先がわからない運命。
ですから当然他の側室が生んだ王子を排除しようと、様々な暗躍も入り乱れていました。
ハレムでは、奴隷身分の侍女も含め多い時には1000人以上の女性が暮らし、その一部がスルタンの側室となりました。
スルタン以外でここには入れる男性は、黒人宦官と年少の王子のみだったそうです。
イスタンブールの奴隷市場から連れてこられた少女達は、各所におかれた宮殿の一つで、宦官によって、歌舞音曲、礼儀作法、料理、裁縫、アラビア文字に詩や文学などあらゆる教養を身につけさせられました。
その後トプカプ宮殿のハレムへ移され、地位を得ていくのです。
「皇帝の広間」
この部屋に入れるのは、スルタンの母后、第一夫人と愛妾たち、そして子供たちだけでした。
ここでベリーダンスなども繰り広げられたのでしょうが、楽師たちが演奏するためのバルコニーを作るなど贅沢な空間です。(写真はタイトル「ハレム」をクリックしてください)
そして、ドラマについて
【放送情報】
放送日時:8/7(月)スタート (月-金)深夜0:00-深夜1:00(予定)
制作:2011年/トルコ/全48話/字幕
出演:ハリット・エルゲンチュ(スレイマン)、メルイェム・ウゼルリ(ヒュッレム)、オカン・ヤラブク(イブラヒム)ほか
制作会社:TIMS PRODUCTIONS(ティムズプロダクションズ)
*2006年、ティムル・サウジュによって設立され、数々の人気テレビ番組、ドラマ、映画の制作を手がけているトルコ最大手の制作会社
放送前に、第1,2話のダイジェスト版も放送!
放送日時:8/4(金)深夜0:00-深夜1:00、8/6(日)夜6:00-夜7:00(予定)
トルコ語名は、Muhteşem Yüzyıl です。
こちらは、2012年に、私が旅行したときの、イスタンブールの動画です。
どうぞ、お楽しみください。
アザーンがモスクから海にまで響き渡っています。
兵庫県出身。関西の契約スタジオをメインに撮影を始め、現在撮影歴17年目です。
これまでに150組以上の新郎新婦の撮影、15冊以上のダンス雑誌への掲載、20公演以上のダンス・オーケストラの撮影経験を通じて、表情や動きの瞬間を捉えることに長けています。最近では、竹本祥乃監督の初長編映画「にしきたショパン」のロケ写真を担当しました。
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